
当院では「質の高い」体外受精を目指しています。
体外受精の3本柱は、患者様ご自身のコンディション、医師の技量、そして培養技術です。 これらが最も良い条件が整ったときに妊娠が成立します。 ここではその一つである培養室についてご紹介します。

当院の培養室は、高精度ヘパフィルターおよび活性炭フィルターを設置し、 培養室スタッフおよび医師以外の入室を極力制限しているため、非常に高度な清浄度に保たれています。 さらに厳密な温度管理により常に適温を維持し、照度を調節することにより出来る限り胚へのストレスを抑えた環境で体外受精を行っています。

培養室の受け持つ仕事は、非常に細やかな神経と十分な経験が必要です。 当院では十分な実績と技術を持った技師が、責任を持って体外受精を遂行しています。 当院では十分な技術修得ができていないスタッフは、患者様の精子や卵子に一切触れることができません。 技術的なトレーニングは、実験動物を用いて受精率90%以上、胚盤胞形成率80%以上の成績を常に維持できること、 周辺機器や設備類の管理・メンテナンスができることが培養室スタッフの最低条件です。 もちろん技術のみならず、さらに生殖学の基礎や臨床知識などをしっかり身に付けることが必須となります。 培養室スタッフは週に1度の勉強会を行い、最新の技術や知見を検討し、実際の体外受精へ反映させ、常に妊娠成績の向上に努力しています。

当院で体外受精をお受けになる患者様は、培養室スタッフと接する機会が比較的多いと思います。
当院では、体外受精のセミナーや、実際に体外受精を受けられる際のコーディネート、体外受精の結果の説明などは培養室スタッフが担当しています。
これは体外受精は、現場に立つものでないと判らない実感をしっかりと説明した上で、ご夫婦と相談しながら治療を進めていくことが重要だと考えているからです。
同時に培養室スタッフは、患者様とお会いしてお顔を見ることで、お預かりしている精子や卵子は細胞ではなく、
小さな赤ちゃんであることを強く実感しながら体外受精を遂行しています。

当院では、採卵の際に患者様にネームシールを確認して頂いてから、 すべての行為(採卵、精子の処理、精子と卵子の媒精、顕微授精等など)は必ず2人の技師が担当し、ダブルチェックを必須としています。 また、胚移植の際には、培養室スタッフと医師とで確認を行い、最後に再び患者様ご自身に確認して頂くことで、 卵子・精子・胚の取り違えを防止しています。また、どのような行為であっても1人の症例が終了するまで、次の症例を始めることは絶対にありません。 これによって、精子・卵子の誤った混入などは、万に一つの可能性も一切否定される条件下で体外受精を進めています。