梅雨に負けない!
2025.06.18
ようやく花粉が落ち着いてきたかと思いきや、
梅雨に突入。
朝目覚めてどんよりした空…
通勤のなんとも言えないムワっとした車内。
靴は濡れ、なんなら靴下にまで染み込み…
これから仕事だというのに髪はもわもわ肌はベタベタ…そして、
どこか体もだるいし心もすっきりしない…
梅雨の時期、多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか?
調べてみると、近年、この時期に感じる心身の疲労感や頭痛、気分の落ち込みやイライラなどの不調をまとめて医学用語ではありませんが、「梅雨だる」や「梅雨バテ」などと呼ばれています。
これと大きく関係しているのが自律神経。
自律神経は私たちの意思とは関係なく、呼吸や血液の循環、体温の保持などの体の機能を維持するために24時間休むことなく働き続ける重要な役割を担っています。
自律神経は体を活動させたり、ストレスを受けたときに働く「交感神経」とリラックスしているときや睡眠時に働く「副交感神経」の2つが交互に働いており、常にどちらかが優位になっています。
ところがこの梅雨の時期、
・低気圧
・気温の急激な変化
・湿度の高さ
・運動不足
・日照不足
こういったことが「自律神経の乱れ」の原因となり、つまり2つの神経の切り替えがうまくいかず、バランスが崩れて様々な不調を引き起こしてしまうのです。
梅雨の不調を乗り越えるために
ただでさえストレスも多い妊活。
天気や気圧の変化は自分ではコントロールできませんが、からだの調子や自律神経を整えて、ぜひこの時期を乗り越えましょう!
①湿度対策を!
梅雨はどうしても湿気がこもりますよね。
湿気が多いと体内の水分がうまく体外に排出されず、むくみや重だるさを引き起こします。
とくに座りっぱなしの生活や運動不足が重なると、リンパや血流の流れが滞りやすくなります。
除湿機やエアコンの除湿機能を上手に使って、湿度を40〜60%に保つように心がけましょう。
質の良い睡眠にもつながります。
②朝の光をとり入れよう!
曇り空でも、朝の光にはリズムを整える力があります。まずはカーテンを全開にして、自然光を取り入れてみてください。光を浴びることで脳が「朝だ」と認識して自律神経がすっきり目覚めてくれます。
また、朝に太陽の光を浴びることで、体内で幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが作られます。セロトニンは怒りや不安などのマイナス感情を抑え、こころを安定させます。夜になるとメラトニンとゆうホルモンに変化し、寝つきを良くしてくれます。
③軽い運動でめぐりのいい体を!
梅雨の時期はなんとなく動くのが面倒になりがちですが、軽い運動が自律神経のバランスを整える助けになります。
散歩やストレッチなどの軽い運動をすることで血流も良くなり、気分をすっきりさせる効果もあります。
私も朝こんな道具を使いながらストレッチしています。
片付けてしまうと永遠に使わなくなるので、手の届くところに出しっぱなしにしてあります。
首、肩甲骨、腰を中心にですが、これをした朝としない朝ではすっきり感がまるで違います。
朝はそんな余裕があるわけない!と思っていましたが、試しにやってみて自分にイイコトだとわかると忙しいながらも意外と時間をつくって続けられています。
ぜひみなさんも運動をモーニングルーティーンにしてみてはいかがでしょうか。
④からだの「冷え」のケアを!
気温が高くなってくると、冷たい飲み物や食べ物がおいしく感じられるようになりますが、胃や腸に負担をかけないよう、とり過ぎには気をつけましょう。
しょうがやネギ、発酵食品など、からだを温める食材を取り入れると、内臓の働きも整いやすくなります。
また、からだは冷えると体温を逃さないように血管を収縮させ、血流が悪化します。この状態が長く続くと、自律神経がうまく働かなくなることがあります。温度差のある場所を頻繁に行き来することも自律神経が乱れる原因となります。
常温や温かい飲みもの、カーディガンやストールなど対策グッズを持ち歩くのもいいかもしれません。
⑤寝る前のスマホを控える!
スマホやパソコンの画面やSNSをチェックしたりすることで、脳は情報をたくさん取り入れて興奮状態になります。この興奮で交感神経が刺激され続けてしまい、リラックスするはずの副交感神経の働きが弱くなり、質の良い睡眠の妨げとなります。
とくに夜遅くまでスマホを使うと、強い光と興奮で体内時計が乱れたり、また、長時間の使用は首や肩に負担がかかって血行も悪くなり、自律神経に影響を及ぼします。
とはいえ私も寝落ちしてスマホを顔面に落とすことが多々あるのですが…涙
さいごに
妊娠を望む日々とゆういうのは、不安になったり、喜んだり、辛くなったりと、いろんな感情と自分ではどうにもならないことばかりで心もとても疲れてしまいます。
そんな中やってきたこの季節。
自分のこころとからだに向き合って、毎日のちょっとした工夫や心がけの積み重ねで不調を軽くし、心地よい毎日につなげていきましょう。
そして無理をしないこと、疲れたら休むこと、がんばらないこと。
しっかり自分を労わってあげましょう。
監修医師紹介

幸町IVFクリニック 院長 雀部 豊
医学博士、産婦人科専門医、生殖医療専門医、臨床遺伝専門医
1989年東邦大学医学部卒業、1993年同大学院修了。
大学院時代は、生殖医学専門の教授に師事し、胚の着床前診断(現在の着床前遺伝学的検査PGT)の研究を行う。以降、生殖医学を専門に診療・研究を従事。2011年、東京都府中市に幸町IVFクリニックを開設、同クリニック院長。一般不妊治療から生殖補助医療、着床前遺伝学的検査(PGT-A/SR)まで幅広く診療を行っている。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。