幸町IVFクリニック

コラム

冷えと乾燥に気をつけて春を待ちましょう!

2017.02.01

 2月4日は二十四節気でいう「立春」にあたります。旧暦では、この日が一年のはじまりとされていて、季節の節目や決まりごとはこの日からスタートします。まだまだ寒さが厳しいですが、暦の上では、この日から春になるのです。

禅寺では、この日の早朝に「立春大吉」と書いた札を貼る習慣があり、家の鬼門に貼る家庭も。「立春大吉」という文字は左右対称で縁起がよく、一年間災難にあわないといういわれがあります。いいことが起こりそうな、素敵な言葉ですね。

 

立春の前日、2月3日は節分です。旧暦では大晦日にあたります。節分というのは、もともと立春、立夏、立秋、立冬の前日をさしていました。なかでも、一年の始めとなる立春のころが重視されていたので、今では立春の前日を節分といっています。節分といえば、豆まきですね。例年、芸能人や力士が、寺社で豆まきをする姿がニュースになります。毎年、豆まきをする家庭もあるかと思います。

 

節分の豆まきは、寺社が邪気を払うために行っていた豆打ちの儀式と宮中行事の追儺(ついな)が合わさったものといわれます。神棚にお供えした豆を、年男が「鬼は外、福は内」と大声で唱えながらまくのですが、家庭では災いを追い払うものとして、主人(あるじ)がまきます。その年の無病息災を願い、自分の年の数だけ豆をいただきましょう。

そして玄関には、魔除けに柊の枝にイワシの頭を刺したものを飾ります。最近では、節分に恵方巻きを食べる人も多いのではないでしょうか。その年の恵方を向いて太巻きを食べるこの行事、「巻き寿司が福を巻き込み、包丁を入れないので福を切らない」という縁起担ぎの意味があります。今年は北北西が恵方にあたります。


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また、2月はバレンタインデーもありますね。パートナーに贈るもよし、仲のよい女友だちやお世話になっている方々に贈るもよし。贈るほうももらうほうも幸せな気持ちになるイベントには、積極的に参加したいものです。

行事ごとやイベントには気持ちを改め、前向きにする効果あり! ぜひ楽しんでくださいね。

 

とはいえ、暦のうえでは春といっても、寒さが厳しい時期です。朝晩の冷えこみや室内との温度差で体調を崩しがちに。空気も乾燥しているので、風が冷たく感じられます。女性がとくに気をつけたいのが、冷えと乾燥です。子宮や卵巣は、冷えによるダメージを受けやすいので、要注意! 冷え性になると、血液やリンパの流れが滞り、各器官に酸素が行き渡らなくなり、老廃物がたまり不調の原因に……。

 

冷えの原因のひとつに自律神経の乱れがあります。ストレスによって交感神経が緊張すると血管が収縮し、血流が悪くなります。末端まで血液が十分に行き渡らず、手足が冷たくなってしまうのです。また、ホルモンバランスの乱れも冷えの原因に。のぼせやすく顔がほてるので、暑がりだと思っているけれど、実は下半身の血流が悪い冷え性のタイプも
。それに気づかず、子宮や卵巣が冷えているケースもよくあります。逆に、冷え症だと思っていたら貧血が隠れていたという場合もあるので、気をつけましょう。

根菜など体を温める食材や、鉄分、タンパク質を含む栄養価にすぐれた食材をバランスよくとり、予防に努めましょう。ダイエットのためにカロリーに気を使うあまり、肝心の栄養素が不足しがちな女性が増えています。授かり体質になるためにも、いろいろな食材をまんべんなく食べ、体の内側から冷えの改善に努めたいものです。

 

体の外側からの寒さ対策としてカイロを貼ったり、重ね着したりと工夫しているかたも多いのではないでしょうか。冷やさないことは大切ですが、温めすぎにも要注意です。エアコンやホットカーペット、コタツや電気毛布などは、温めると同時に体を乾燥させてしまいます。

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私たちの体は、自然に水分を蒸発させています。起きているときはもちろん、寝ているときも、少しずつ水分が減っていきます。汗や尿のほかに、不感蒸泄といって皮膚や呼気の自然な蒸発で、1日に900mlもの水分が出ていくともいわれています。体の水分が減ると血液もドロドロになり、流れが悪くなるので気をつけて。乾燥を防ぐためにも、冬こそ小まめに水分補給して潤いを保ちましょう。朝、白湯を飲むと体温が上昇し内側から温まります。白湯は便秘の改善にもいいので、試してみては。また、乾燥対策に加湿器を使ったり、洗濯物を室内に干すなどして、部屋の湿度を保ちましょう。

 

湯船にゆっくり浸かることもおすすめですが、入り方に注意が必要です。熱すぎるお風呂は、交感神経を刺激して逆効果なのです。熱すぎるお湯は、角質層をふやかし、セラミドや天然保湿成分を流失させて肌荒れの原因に。ぬるめのお湯にゆっくりとつかり、体の芯からじんわりと温めリラックスしましょう。足湯や半身浴もいいですよ。

 

空気が乾燥していて、ただでさえ乾燥肌になりがちな季節。乾燥肌は、皮脂分泌量の低下や角質細胞間脂質などの減少により、角質の水分含有量が低下している状態です。洗顔や入浴時に肌をゴシゴシ洗いすぎると、バリア機能が衰えてますます乾燥肌になってしまいます。腕や足がかゆくなり、ついかきむしってしまうことはありませんか。これは、肌のターンオーバーがうまくいかなくなっているから。かくとその刺激でますますかゆくなり乾燥肌をこじらせるので、保湿クリームなどでケアをしたり、オリーブオイルやアボカドなどを食べて内側から良質な油分を補いましょう。オリーブオイルには、クロロフィル成分による美肌効果があり、すぐれた抗酸化作用があります。アボカドは、高い美肌効果があり、“食べる美容液”といわれるほど。栄養価も高いので積極的に摂りたいですね。乾燥肌対策には、ほかにもビタミン、ミネラル、タンパク質などを意識的に摂取してください。

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当院では、治療のなかで卵胞ホルモンを補うエストラーナ(貼付剤)を使っていますが、かぶれてしまうかたもまれにいらっしゃいます。肌が乾燥した状態だと、敏感になり、かゆみやかぶれが生じやすくなるので、肌を元気に保ちましょう。そのためには、バランスのよい食事と十分な睡眠、休養が必要です。

冷え性対策にも乾燥対策にも、体の中から改善していくことが大事です。体を温め、寝不足やストレスは避け、オンとオフを上手に切り替えて英気を養いましょう!

 

店先には、春物の洋服が並びはじめました。雑誌には春を先取りした軽快なファッションがあふれ、おしゃれ心がくすぐられます。でも薄着は禁物! 暖かな冬素材で色をワントーン明るくしたり、華やかな小物でアクセントをつけたり、冷えないファッションを心がけましょう。

 女性は、手首、足首、首の三つの首を冷やすと体によくありません。きれいな色のマフラーや手袋、レッグウォーマー、ブーツなどを取れ入れて、おしゃれにガードを。

 2月を如月というのは、寒さのためにさらに着物を重ねて着る「衣更着」が語源だという説もあります。冬と春の狭間のこのシーズン、工夫してコーディネートを楽しんでくださいね。

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少しずつ梅のつぼみがほころびはじめ、日一日と春へと変わりゆく2月。楽しみながら、明るくすすんでいきましょう!


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