幸町IVFクリニック

培養室長

「健康」に自信ありますか?

2017.07.06

こんにちは 幸町IVFクリニックの培養士の雀部です。

 

早いもので、もう7月ですね。

この時期、ウチでは例のものがやってきます。

職員検診!!

やっと終わりが見えてきました。長かった-。

 

これが、結構大変なのですよ。

というのも、なぜか看護師のオバちゃん達が、のらりくらりと検査を先延ばしにするんですよね。

急に言われても困るわよ~ とか。

心の準備がね~ とか。

よくわかんないこと言って、日にちを稼ぎ、1週間くらいすると

じゃあ、そろそろいいかしら~ とか言いながら、採血するっていう・・・。

 

要は、日頃の生活でスネに傷があるもんだから、健康診断の前だけ、ちょっぴり健康的な生活をして、少しでもいいデータを装いたいらしい。

今年なんて、そろそろ時期だなって当たりをつけて、先に禁酒してたオバちゃんは、

 

もう、限界なんだけど!!今年は健康診断いつすんのよ?!

と検査技師に詰め寄ってくる勢い。

 

詰め寄られた検査技師が、

ど、ど、ど、どうしますか??

と私に詰め寄ってきて、どーにもこーにも・・・。

 

挙げ句、院長なんて、検査期間中に採血をバックれ、文句言ったら、

俺、聞いてないもーん。知らないもーん。とか、言ってごまかし。

院内通知に出てましたよねぇ? これ以上伸ばすと今年の新卒に採血させますよ。

 

・・・翌日採血してました。←弱虫。

 

で、結果が報告されてきて、オバちゃん達いわく、

いや~、今年は頑張ったわよね~!!(なぜか、清々しげでドヤ顔)

↑ちょっぴりデータが改善してた。って、何を頑張るってんだ??

 

全く、健康診断だっていうのに、検査値が良くなるように装うって・・・。

しかも1週間程度でなんとかしようだなんて・・・。セコ過ぎる・・・。

検査で異常を見つけたり、今後の日常生活を必要に応じて改善しましょうって趣旨、判ってのかしら。

まったく、白衣着てる人の方が不健康なのよね。困ったモンだ・・・。

 


というわけで。

皆さんは、術前検査や、年に1度の健康診断など、結果をしっかり見てますか?

異常値が出なかった人は、ホッと一安心。

何かの項目で問題アリの人はそのままにしないで、ちゃんと対処しましょう。

大切なのは、データを読むこと。基準範囲なので大丈夫と思っていても、基準値ギリギリ、もう少しで異常値に片足突っ込む!くらいの数値では、やっぱり日頃の生活習慣を見直す必要があります。

基準値ギリギリではなく、基準値の中央値あたりを目指しましょう(項目にもよりますよ)。

 

健康診断というのは、特に自覚症状がない、見かけ上健康な人が受けることが大半なので、ほとんどが「概ね健康」って結果が多いと思います。でも実際には、毎日はつらつで、超元気!って人はなかなか少ないのでは?前の日の疲れが抜けないとか、寝付きが悪いとか、お腹が下りやすい/便秘しやすいとか。多かれ少なかれ、不定愁訴がある人がほとんどではないでしょうか。

 

不妊症も同じです。

見かけ上健康そうで、検査でも特に明らかな不妊要素を認めないにもかかわらず、なかなか妊娠しない。妊娠する人としない人の違いは何なのか?

私たちにとっても永遠のテーマですね。

 

生殖医学的に考えうる可能性をすべて挙げたらキリがないですが、案外、答えは最もシンプルで、患者さんの身体の健康度合いの違い、これが一番大きな要素かもしれません。

不妊治療では、卵を育てるためにホルモン剤を使用しますが、投与した薬剤成分が直接卵を育てるのではなくて、卵周囲の卵を育てる細胞が薬剤成分に反応して卵細胞を育てます。

つまり、卵を育てる細胞や、卵細胞自身が元気じゃないと、いくらホルモン剤を使っても質の良い卵は育たないということです。

 

患者さんにとっては、卵を育てる方法が一番気になる要素らしくて、ネット上でも何の薬を使って卵を育てるかという内容の質問をよくみかけますが、「誰かにとって良かった方法」をネットで長時間探すよりも、自分の細胞の活力を上げる方法、元気になる方法を探す方が、妊娠への近道だと思います。


医学的に妊娠率が高くなる方法や、体外受精の技術は常に私たちが探しています。

患者さんは、ご自身にとって「自分が元気になる方法」を探して、試してみて下さい。


ここはひとつ、二人三脚で頑張りましょう。

 


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