4月以降の保険診療について(更新)
院長の雀部です。3月22日投稿の内容を更新します。
保険診療は、いわゆる標準的な治療(主に診療ガイドラインにて推奨度AまたはB)しか実施できません。保険診療として認められていないプラスαの治療(主に診療ガイドラインにて推奨度C)を、保険診療と同時または並行して行うと混合診療と見なされルール違反になってしまいます。ただし、これには特例があります。先進医療(#1)として登録された治療に関しては、混合診療が可能という制度があります。
#1 保険診療として認められていない先進的な医療技術等について、安全性・有効性等を確保するための施設基準等を設定し、 保険診療と保険外診療との併用を認め、将来的な保険導入に向けた評価を行う制度
以下に、保険診療において「できること」と「できないこと」をまとめました。
1 タイムラプス培養
4月より先進医療として登録される予定です。当院では、全症例にタイムラプス培養を実施します。
4月より先進医療として登録される予定です。実施できます。
3 胚移植トライアル(胚移植をスムーズに行うための事前チェック)
保険診療として認められていないため、実施できません。
保険診療として認められていないため、実施できません。現時点では先進医療登録への動きは無いそうです。
保険診療として認められていないため、実施できません。
近い将来先進医療として登録される予定です。登録されるまでの間は、実施できません。
近い将来先進医療として登録される予定です。登録されるまでの間は、実施できません。
8 PGT-A/SR
先進医療Bに振り分けられたため登録までまだ時間がかかりそうです。登録されるまでの間、体外受精部分も含めて全額自費になります(これは全国共通のルールです)。
子宮鏡と一般的な病理検査は実施できますが、診断精度を上げるための免疫染色は実施できません。
10 サプリ
サプリを用いた治療は、混合診療と見なされる可能性があり、実施できません。
11 自己注射
HMGの自己注射は認められていないため、実施できません。自己注射が認められている他剤への変更を検討します。
4月以降、診療に多くの制約がかかる状態になります。これらは、公のお金を使うにあたり国が定めたルールによるものですので、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。今後も、運用詳細が徐々に明らかになってくると思います。明らかになり次第、またお知らせいたします。