幸町IVFクリニック

院長

凍結胚移植が児に与える影響

2023.08.24

幸町IVFクリニック院長の雀部です。

医学は絶えず発展しています。生殖医学の分野でも新しい知見が続々と発表され、疾患や治療に対する考え方は常に変化しています。このブログでは、妊娠を希望されているご夫婦向けに、新しく発表された知見のポイントをQ&A形式で簡潔に紹介していきます。

今回は凍結融解胚移植の安全性の話です。

Q 凍結融解胚移植は、生まれた子供の幼少期BMIに影響を及ぼすか?

A 凍結融解胚移植によって生まれた子供の幼少期(7-10歳)BMIは、新鮮胚移植または自然妊娠によって生まれた子供と比較して、有意な差がないとの報告があります。

 

根拠となる論文は、

Asserhoj, L. L., et al. (2023). “Childhood BMI after ART with frozen embryo transfer.” Hum Reprod.

研究の背景を少し説明します。幼少期のBMI高値は、大人になってからの肥満、心血管代謝系、死亡率上昇と関係があると言われています。一方で、凍結融解胚移植で生まれた子供は、在胎週数に比して出生時体重が重くなるリスクがあることが知られています。そうすると当然、凍結融解胚移植で生まれた子供の出生時体重が重い傾向が、幼少期の肥満に結びついてくるのではないかと懸念されることになります。今回の研究は、その関連性について調べたものです。

 

論文のエビデンスレベルは、

後ろ向きコホート研究です。後ろ向きとは言っても、過去起点でコホートを設定していますので、前向きコホート研究に準じたエビデンスレベルがあり、高いです。

 

 

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