●基礎体温を測定しましょう
こんにちは! 検査技師の佐藤です。
今回は【基礎体温】についてお話ししたいと思います。
基礎体温は女性の健康を知るバロメーターです。
基礎体温表からは、
・月経周期のパターン
・排卵の有無
・妊娠しやすい時期
・ホルモンの状態
・体と心のリズム
などを知ることが出来ます。
基礎体温を計測・記録することで、次の月経を予測して予定を入れたり、妊娠の計画をしたり、ダイエットや美容に役立てるなど、体の変化やリズムが分かるので健康管理には欠かせません。
【月経期】
個人差はありますが、月経が28日周期の場合、月経開始と同時に低温期が始まります。厚くなった子宮内膜がはがれて、経血となり排出される時期です(4~7日)
【増殖期(卵胞期)】
脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)の刺激を受け、卵巣にある原子卵胞の1つが発育を始めます。卵胞が発育して卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌されると子宮内膜が増殖していきます。低温期である月経期・増殖期は12~16日続きます。肌の調子が良く、食欲も落ち着くのでダイエットに適す時期です。
【排卵】
エストロゲンの分泌がピークなると、脳下垂体からFSHと黄体化ホルモン(LH)とういう排卵を指令するホルモンの分泌がピークに達し排卵が起こります(13~14日目)。排卵後体温は高くなります。人によっては下腹部に痛みを感じることもあります。
【分泌期(黄体期)】
その後卵胞が黄体化すると黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が始まり、その作用で子宮内膜はさらに厚く柔らかくなります。この時期は肌のトラブルやむくみが出やすく、眠気や胸のハリ、イライラ・倦怠感で心も体も不安定になりやすい時期です。高温期は12~14日続き、妊娠しなければ再び基礎体温が低温になり月経が始まるというサイクルを繰り返します。
基礎体温が二相性になっていれば排卵があると推測出来ますし、16日以上高温が続けば妊娠の可能性、体温が上がらず低温が続いていたら無排卵の可能性など、基礎体温からは月経や排卵のタイミング、ホルモンによる肌や体の好調・不調の変化など、ひと月の自分の体のリズムを知ることが出来ます。
当院では、ご来院後直ぐに処置室にお呼びして、月経何日目か、基礎体温の高低、体調の変化などの確認をさせていただいております。
来院の度なので面倒に感じるとは思いますが、特に保険診療の患者様は超音波診察やホルモン測定の回数に制限があるため、基礎体温は大きな情報となりますので、ご協力をお願いいたします。
ルナルナのアプリをお使いの方は、データ番号を発行してお知らせいただきますと診察室で医師が体温データを確認できスムーズです。
測定できない日があってグラフにポツポツ穴があっても、できる範囲で大丈夫です。
健康的な生活を送るためにも、基礎体温を測定して普段から自分の体の状態を把握し、気分や体調をコントロールしながら体調管理をしていきましょうね(*^^*)