幸町IVFクリニック

培養室

精子の質を上げよう!

2023.10.24

こんにちは!培養室の田幡が担当します!

 

今回は、不妊治療のご主人側のお話をしてみたいと思います。

当院を受診されたご主人は、血液検査に加え精液検査や精子DNA損傷検査(希望者のみ)を受けたと思います。

結果を知った後はどのように過ごしていますか??

結果そのものや図、数値などの見方については診察で説明があったと思いますが、改善や向上に努められていますか??

 

何をしたらいいか分からない…

お酒もタバコもしてない…

特別な治療が必要なほどのものではない…でも少し不安…

 

というご夫婦のために、少しですが、

どなたでも実践できる精子の質の改善につながるものをご紹介したいと思います!!

 

日常生活編

・喫煙や過度な飲酒をしない

・規則正しい生活

・適度な運動をする

・疲れをためない

・長風呂(サウナ)をしすぎない

・締め付けが強い(熱がこもる)下着を避ける

・禁欲期間が長くなりすぎないようにする

 

上3つは健康維持に欠かせないですが、不妊治療でも非常に重要です。

喫煙については、奥様や生まれてくるお子さんのためにもこの機に禁煙してください。

飲酒も心配であれば控えてください。

しっかり朝食を摂り、睡眠時間を確保しましょう。

食生活でも、精子形成に良いとされるオメガ-3脂肪酸(ナッツや魚に多く含まれる)を意識して採るといいでしょう。

また、高脂肪のものや加工肉、お菓子、加糖飲料は避け、バランスの取れた食事をしましょう。

運動においては週に2回以上できるといいですね。

難しい方は1駅歩くだけでも、電車の乗り換えは階段を使うようにするだけでも効果的だと思います。

やりすぎに注意して疲れをためないようにしましょう。

 

温度に関わる話の理由としては、男性の陰嚢は、体温よりやや低い状態がベストだからです。

そのため熱が加わることが良くないとされています。

長時間座りっぱなしであることや陰嚢を圧迫する姿勢(自転車等)、PCを膝に置くことなどは極力避けましょう。

 

これらのことは不妊治療に限ったことではないですが、意外と精子には大きな影響を与える要素です。

お金をかけずに精子の改善に向けてできることですので、ぜひ生活習慣を見直してみてください。

 

サプリ編

ビタミンB12

 →精細胞のDNA合成を促進し、乏精子症を改善。

ビタミンE

 →精子運動率、精子濃度を改善。抗酸化作用がある。

ビタミンC

 →抗酸化作用がある。酸化したビタミンEを再生する。

亜鉛

 →細胞分裂の維持に必要。抗酸化作用がある。

コエンザイムQ10

 →強い抗酸化作用がある。

 

サプリに関しては、挙げていくとキリがないので代表的なものをいくつかご紹介しました。

他にも、カルニチンや葉酸なども近年注目されています。

 

酸化ストレスでDNA損傷が増えることもあるので、抗酸化作用のあるものの摂取は重要ですね。

カルニチンは、20歳代までは体内で生成されますが、それ以降では徐々に合成されなくなるものです。

葉酸は、奥様が摂取している方もいると思いますが、ご主人にとっても非常に重要だと言われています。

過剰摂取や副作用には注意しなくてはいけませんが、普段の食事の補足としてサプリを併用するといいでしょう。

当院でもサプリを服用している奥様は多くいますが、

ぜひご主人も一緒にサプリの摂取をはじめてみてください。

 

注意点として、精子の形成には74日ほどかかるため、生活改善もサプリ服用も最低3か月は継続しないと結果に結びつきません。

普段から継続し、ベストな状態で検査や採卵に臨みましょう!

 

精子は繊細であり、日常生活から大きく影響を受けます。

病院での治療は大事ですが、日々の生活や体内環境も不妊治療には欠かせないものです。

自身に足りないものは何か見直し、

ご夫婦の生活に継続的に取り入れられるものから始めていきましょう!

 

この機会にぜひ、

ご夫婦ともに少しでも日常生活を意識していただけたら幸いです。

 

 

寒さを感じる季節になってきましたので、

みなさまお身体を冷やさず、元気にお過ごしください!

 

ちなみに寒い日は、野菜たっぷり煮込みうどんに温泉卵を落として食べるのが私の定番です♪

身体がとっても温まりますよ!

 

それではまた♪

 

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