卵子の老化?
こんにちは!
培養室の前川です!(>。<)
最近、テレビや雑誌などでも不妊治療のことが取り上げられることが
多くなりましたが、特によく耳にするキーワードに『卵子の老化』
というものがあります。
この『卵子の老化』という言葉が話題になっている背景には、
まず妊娠を希望する女性の年齢が年々高くなってきていることが挙げられます。
現代の日本では社会的に自立した女性も増えてきていますし、晩婚化も進んでいます。
この社会の流れからすると、妊娠を希望するようになる年齢が高くなっているのも
当然なのかもしれません。ですが、女性は年齢を重ねるほど卵巣機能の低下が進み、
妊娠する力が弱くなってしまいます。つまり、加齢に伴う卵巣機能低下が原因の
不妊症が増えているのです。これにより、『卵子の老化』という言葉が広まったと思われます。
では、老化した卵子ではどのようなことが起きるのかというと、
その一つに卵子の質の低下があります。また、卵子の遺伝子異常の頻度が増加します。
これにより、年齢が高くなるほど妊娠率が低下し、流産率が高くなるのです。
卵子の老化に関しては生殖医学の学会などでも取り上げられることが増え、
多くの議論がされていますが、今のところ効果的な治療の方法は普及していません。
しかし、今後も年齢を重ねてから妊娠を希望する女性は増えてくると思われますし、
その対策は必要です。もちろん、体外受精の技術は日々進歩していますし、
年齢が高いからといって妊娠を諦める必要はありません。
当院では、卵子の質が良くない場合、漢方療法や抗酸化療法といった治療法も
積極的に組み合わせて体外受精を行っていきます。
テレビや雑誌などでは、『卵子の老化』はマイナスな部分だけが
多く取り上げられている気がします。ですが、現場の多くの不妊治療の施設は
それに対して色々な工夫しながら治療を行っています。
海外では年齢が高い女性が不妊治療をしようとするとすぐドナー卵子の話に
なってしまうので、そういったことを考慮しても日本の体外受精は
『卵子の老化』に対して真摯に向き合い、一歩先へ進んだ治療をしていると思います。
一つの情報だけにとらわれず、正しく理解を深めるということが重要かもしれませんね。
東京の体外受精は幸町IVFクリニック
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