幸町IVFクリニック

培養室

加齢に伴う精子の変化と酸化ストレスの影響

2013.12.19

こんにちは~(0ω0*)

培養室の菊地です。


 

近年、女性の卵子は老化するという報告がTVや雑誌などで見られるようになってきていて、
卵子の質の低下に対する対策は不妊治療での大きな課題となっています。
しかし、男性側では、機能障害や精子欠乏症や無精子症などの不妊症が注目され、
精子も卵子と同じように老化していくとは、一般にはなかなか
考えられていないのではないでしょうか?

今回は、老化は卵子にもあれば、精子にもあるということを少し説明できればと思います。

 

女性が老化し卵子の質が低下すれば、同じように男性も、老化と共に精子にも変化が表れます。
一般に、35歳を過ぎてくると見られる変化には、精液量、精子運動率、正常形態精子数の比率
などが低下すると言われています。このように女性側だけでなく、男性側の生殖能力も
加齢が影響し、生殖障害の要因の一つとされているということが分かってきました。
又、このように老化も生殖能力への影響が懸念されていますが、酸化ストレスというダメージも、
精子を劣化させているので、こちらも説明してみたいと思います。

 

酸化ストレスとは、活性酸素の酸化する力と体に備わった抗酸化力のバランスが
崩れた状態のことを言います。

例えば、活性酸素が体の中で大量に発生して、抗酸化力よりも活性酸素の量が多くなった場合や、
体内の抗酸化力が低下してしまったために、活性酸素の酸化力が抗酸化力よりも
強まっているという場合では、活性酸素によって体が攻撃されている状態になります。

これを「酸化ストレスを受けている」ということになるのですね(´・へ・`)

 

 

酸化ストレスの原因は、精神的なストレスをはじめ、紫外線や電磁波、放射線、過度の飲酒、
喫煙、高温、大気汚染物質、食品添加物、激しい運動、睡眠不足、病原菌に感染した時など、
ちょっとした行動から生活習慣、病的な事柄まで多岐に及びます。
これをみると人による多少はあっても、酸化ストレスは日常生活で頻繁に受けているのだ
ということに気付くのではないでしょうか(・・;)

 

 

では酸化ストレスを受けると、精子はどうなってしまうのでしょうか・・・(´ω`)

酸化ストレスとは体のあらゆる細胞が活性酸素によってダメージを受けることですが、
精子細胞へのダメージもあるということが報告されています。
酸化ストレスが体内で増えることで、精子を作る機能障害となったり、精子の運動能力の低下を
招くとも言われているのです。又、遺伝情報を含むDNAが傷つけられたりもするのです。
良いことがないですね・・・(・ω・`)
そしてDNAの損傷は受精能力の低下や、胚の成育不良、流産、先天異常などのリスクを
上げると言われています。

 

 

ではどうすれば酸化ストレスを受けにくい体になるのかということですが、
活性酸素が抗酸化力よりも多くなってしまうことが問題ですので、まず一つは体内で発生する
活性酸素の量を少なくすることが大切になってきます。
悪いものが出ないようにするということですね(^ω^)

活性酸素は、不規則な生活や暴飲暴食で発生しますから、生活習慣の見直しや
生活環境を整えることが大事です。例えば禁煙や、お酒も適量にする、新鮮な食材を食べる、
適度な運動をする、睡眠スケジュールを崩さない、など健康的な私生活を過ごすことで、
発生する活性酸素を抑えることにつながるのです。
また、病気や炎症などでも発生しますから、定期的な健
康診断や身体検査を受けて、
健康管理を心がけることが必要です。

 

共働きが多い現代では、こういったきちんとした私生活も時には困難ではありますが、
ご自身の健康を考え整えていくことも肝心となりますね。(^^)

 

 

もう一つは、ご自身に備わっている抗酸化力を高めることが大切です。

私たちの体内には、抗酸化作用のあるホルモンや酵素が備わっていますが、
それらは年齢とともに減ってしまうので、足りない抗酸化物質を補うことが必要となってきます。

抗酸化物質は、食品では野菜や果物に多く含まれていますので、旬の野菜を選ぶことや
朝食に果物を入れるなど、バランスの良い食事をこころがけましょう(^ω^)

また、抗酸化サプリメントも抗酸化力を高め酸化ストレスを軽減させる方法の一つとして
お勧めしています。当院でも不妊治療に特化した抗酸化サプリメントを作製したので、
こういったものを検討してみるのも良いのではないでしょうか。

 

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