胚移植後の安静の必要性と、帰宅後の注意点について
お久しぶりです。培養室担当の羽場です。
今回は胚移植後の安静の必要性と、帰宅後の注意点について
記載したいと思います。
まずは胚移植後の安静の必要性について
凍結胚や新鮮胚を移植後、ベッド上での安静時間は施設ごとに異なるのが
現状で安静時間を2~3時間など多くとる施設もあれば30~15分程度と
安静時間を少しだけとる施設、安静時間をとらない施設も存在します。
体外受精が始まった当初は半日安静、24時間安静や極端な例を挙げると
1週間入院と、かなり長い時間ベッド上安静をとる施設もあったそうです。
胚移植後に体を動かすことでその振動により子宮口から胚が排出される
可能性を考え移植後長時間安静をとる方が良いのでは??と考える方も
いらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、胚移植後のベッド上安静の有無は妊娠率にほとんど影響しません。
むしろかなり長い時間のベッド上安静をとると妊娠率の低下を招くことも・・・
ベッド上の安静が長すぎると体を動かせないことでストレスや不安感が増します。
これにより妊娠率の低下を引き起こすそうです。
当院では長時間の安静は行わず、胚移植後5分間の安静をとった後、
帰宅となっています。
胚移植の終了後、「今日は何か特別に気を付けなければならないことはありますか?」
このような質問を耳にすることが何度かありました。
看護師から「いつも通りで結構です」と言われても、いつも通りと意識すればするほど
不安になってしまう方、なかにはいらっしゃるのではないでしょうか?
そのような方の為に、胚移植後注意すべきポイントをちょっとだけ・・・
・絶対に喫煙はしないようにして下さい。飲酒は少量なら問題はありませんが
過度な飲酒はしてはいけません。
・胚移植後、自転車に乗ることと激しい運動はなるべく避けるようにしてください。
・胚移植後の入浴は入浴前に出血がみられないようでしたら湯船に浸かって頂いて
大丈夫です。花粉の多い季節なので湯船につかってさっぱりして下さい(^^)
しかし入浴前までに出血が止まらなかった場合はシャワーのみにしてください。
入浴前後は血栓症の予防のためにお水を飲むと良いでしょう♪
では今回はこの辺で失礼します。