Embryo Scope+
こんにちは。
11月に入りました。
各地では紅葉が見頃ですね。
そろそろ冬支度を始めようとしている培養室の大澤です。
今回は当院に新しく導入した
タイムラプスインキュベーター
『Embryo Scope+』
についてお話ししたいと思います。
体外で配偶子あるいは胚を培養する際に
インキュベーターという培養器を用います。
その内部は常に胚を培養するための最適な
ガス濃度・温度・湿度に保たれています。
培養器にはいくつか種類がありますが、
通常、培養器の外に胚を取り出し
胚の発育状況を観察します。
それにより胚にストレスを与えてしまい、
tyle=”margin: 0mm 0mm 0pt;”>その後の胚の発育に大きな影響を及ぼす可能性があります。
タイムラプスインキュベーターでは、
胚を培養器の外に取り出すことなく胚を
撮影し、動画として観察することができます。
今回当院が導入した
『Embryo Scope+』は、
従来のタイムラプスインキュベーターに比べ
2倍以上の容量があり、1台につき最大で患者15症例
各16胚の画像を取得することができます。
さらに、より安定した培養環境と高画質で胚の発育状況を
観察することが可能です。
(赤く点灯しているボタンを押すとポケットが開きます。)
また、既知の臨床成績に基づいた胚の発育に関する
世界最大規模のデータベースの分析によって開発された
先進的なソフトウェアが備わっています。
各周期において移植・凍結する胚を選択する際に
『Embryo Scope+』を用いることで、
従来の培養士の知見と経験に客観的なデータが加わり
着床率の向上、流産の減少が期待でき
妊娠率の向上につながると考えられます。
培養環境条件に問題が発生した場合には、
私たちスタッフにメールでお知らせしてくれるので
迅速な対応をすることができます。
これからも、安定したよりストレスのかからない環境下で
患者様の大事な胚を大切に培養してまいります。
冬に近づき肌寒い日が訪れると思いますが、
風邪をひかないよう気をつけてお過ごしください(^^)/
監修医師紹介
幸町IVFクリニック 院長 雀部 豊
医学博士、産婦人科専門医、生殖医療専門医、臨床遺伝専門医
1989年東邦大学医学部卒業、1993年同大学院修了。
大学院時代は、生殖医学専門の教授に師事し、胚の着床前診断(現在の着床前遺伝学的検査PGT)の研究を行う。以降、生殖医学を専門に診療・研究を従事。2011年、東京都府中市に幸町IVFクリニックを開設、同クリニック院長。一般不妊治療から生殖補助医療、着床前遺伝学的検査(PGT-A/SR)まで幅広く診療を行っている。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。