コロナワクチンについて
2021.06.08
こんにちは。今回はコロナワクチンについてお話したいと思います。
現在、医療従事者や高齢者の方を対象にコロナワクチンの接種が進んでいます。
今後、職場単位での接種も進んでいく方向のようです。
不妊治療をこれから始める方や現在治療中の方はコロナワクチン接種の時期や接種するかしないかについても悩んでしまうかもしれません。
令和3年5月12日に日本産婦人科感染症学会・日本産婦人科学会から「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方へ」第2版が出ていますので、参考にしてみて下さい。
1. COVID-19 ワクチンは、現時点で妊婦に対して短期的安全性を示す情報が出つつある が、中・⻑期的な副反応や胎児および出生児への安全性に関しては今後の情報収集が必 要である。現時点では世界的に接種のメリットがリスクを上回ると考えられる。
2. 流行拡大の現状を踏まえて、妊婦をワクチン接種対象から除外しない。 特に人口当た りの感染者が多い地域では積極的な接種を考慮する。接種する場合には、産婦人科医は 被接種者に、⻑期的な副反応は不明で、胎児および出生児への安全性は確立していない ことを事前に十分に説明する。同意を得た上で接種し、その後 30 分は院内で経過観察 する。現時点で mRNA ワクチンには催奇性や胎児胎盤障害を起こすという報告は無いが、器官形成期(妊娠 12 週まで)は、偶発的な胎児異常の発生との識別に関する混乱 を招く恐れがあるため、ワクチン接種を避ける。妊婦には母児管理のできる産婦人科施 設などでワクチンを接種する事が望ましく、なるべく接種前後に超音波やドップラー 検査などで胎児心拍を確認する。直前検査が難しい集団接種や、産科のない診療所など で接種する場合、接種前後 1 週間以内に妊婦健診を受診するように促す。また,接種後 に腹痛や出血、胎動減少などの症状があればすぐに産科を受診するように指示する。
3. 妊婦さんならびに妊娠を希望する方で、感染リスクが高い医療従事者、保健介護従事者、 重症化リスクが高い肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している場合は、ワクチン接種 を積極的に考慮する。
4. 妊婦のパートナーは、家庭内での感染を防ぐために、ワクチン接種を考慮する。
5. 妊娠を希望される女性は、可能であれば妊娠する前に接種を受けるようにする。(生ワ
クチンではないので、接種後⻑期の避妊は必要ない。)
患者さん一人一人の背景が違いますので、まずは産婦人科の主治医と十分にご相談ください。
(COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方へ第二版 日本産婦人科感染症学会・日本産婦人科学会より引用)
もっと詳しくご覧になりたい方は下記を参照して下さい。
日本産婦人科感染症学会・日本産婦人科学会http://www.jsog.or.jp/news/pdf/20210512_COVID19.pdf
私も先月2回目の接種を終えました。これから接種する皆さんは副反応が心配という方も多いかと思います。私は2回とも接種部位の痛みや軽度の頭痛でしたが、当院スタッフの中でも発熱や倦怠感、関節痛などの症状が出た人もいました。
副反応によって体調が悪くなり、周期をキャセルするという事にならないようにという事も考慮してワクチン接種の時期を決定していただけるといいですね。
コロナワクチンの副反応についてなどは下記の厚生労働省のホームページを参照して下さい。