幸町IVFクリニック

看護師・助手

善玉乳酸菌ラクトバチルスについて

2022.05.26

こんにちは。看護師の藤本です。
今回は善玉乳酸菌ラクトバチルスについてお話ししてみたいと思います。

腸内細菌は聞いたことがあっても、子宮内細菌という言葉は聞いたことがないという方も多いかと思います。
子宮内にはラクトバチルスを含む細菌叢、子宮内フローラが存在しています。ラクトバチルス以外にも様々な常在菌が存在し、これらの常在菌は腸内フローラと同じように善玉菌と悪玉菌に分かれます。
善玉菌であるラクトバチルスは、細菌性膣炎や性感染症、慢性子宮内膜炎などの原因となる悪玉菌を繁殖させないように働いていると言われており、その働きにより子宮内に存在する菌の90%以上の割合をラクトバチルスが占めていると着床率•妊娠率•妊娠継続率•出産率を高めてくれるということが報告されています。また、膣内や腸内にラクトバチルスが多いと子宮内にもラクトバチルスが入りやすくなります。

では、どのようにしたらラクトバチルスを増やせるのでしょうか?
ラクトバチルス属の菌そのものが含まれている錠剤を膣内投与や経口投与し、ラクトバチルスの増殖と子宮内への定着を図るのがもっとも効果的な加療法であると考えられています。
また、せっかくラクトバチルス属の菌そのものが含まれている錠剤を投与しても普段の生活が乱れていては、効果が得られなかったり持続しないと思われます。日常生活ではストレスや疲れを溜めず、食事などにも気をつけるなど一般的なことですが、日々の生活を心身ともに健康に過ごすことがとても大切です。

時々、患者様からラクトフェリンとラクトバチルスの違いを質問される事ががあります。
簡単に言うとラクトフェリンは菌そのものではありません。ラクトフェリンは善玉菌の増殖を促す効果があると考えられていますが、善玉菌がそもそも存在していないといった場合は効果が発揮できないと考えられます。

ラクトフローラ(ラクトバチルス属の菌そのものが含まれている錠剤)をご希望の方は看護師がご案内しますので、お声がけ下さい。

もし、ご自身の子宮内膜の状態を知りたい場合はEMMA(子宮内の細菌のバランスの評価)•ALICE(慢性子宮内膜炎の原因菌を検出)という検査があります。また、ERA(胚移植に最善の日を定める)を含めたTRIOという検査もあります。
ご希望の方はスタッフまでお知らせ下さい。
検査について詳しく知りたい方は下記を参照して下さい。
https://www.igenomix.jp

 

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