幸町IVFクリニック

看護師・助手

血圧について

2024.05.08

当院では初診時、術前検査時、採卵周期に入る際などに血圧を測定しています。

なぜ血圧を測定するのかというと、妊娠するのに大丈夫な健康状態であるかの確認をするためです。血圧が高めのまま妊娠すると妊娠高血圧症候群となる可能性が高いので、妊娠前から血圧を正常値にコントロールすることが大切です。

そもそも血圧とは何を測っているのでしょうか?

血圧とは、心臓から押し出された血液が血管の壁を内側から外側へ押す力のことです。心臓から血液を押し出す(左心室と呼ばれる部分が収縮して全身に血液を送り出す)圧を収縮期血圧(私たちが 上が…と言っている数値)、血液を送り出して圧がかからなくなった状態を拡張期血圧(下が…と言ってる数値)と言います。

血管はよくゴムホースに例えられます。真新しいホースはしなやかで遠くまで水を運んでくれます。しかし丸かったホースの内径が変形したり、水の水質が変わると流れが悪くなります。サラサラの血液とドロドロの血液だと、流れやすい(圧が少ない)のはどちらか想像してください。また細く(狭く)なった部分に無理やり水圧をかけると勢いよく水がでますよね。その状態が私たちの体のなかで起こると、毛細血管と呼ばれる細い血管から破れ、場所によっては脳出血などを引き起こすことにつながります。「血圧が持続して高い」ことは健康状態に大きな影響を与えます。

 高血圧には様々な原因がありますが中でも生活習慣が大きく影響していると考えられています。高血圧を予防・改善するために以下の生活習慣を見直してみましょう。

  • 塩分や糖分の摂りすぎに注意する

 どちらも多量に摂取し続けると血管内に塩分・糖分が多い状態になり体は濃度を薄めようと多量の水分を欲しがります。排出して濃度が下がりきる前に次の塩分・糖分が入ってくると再び水分を欲しがり常に体内に水分が多い状態が続き高血圧になります。

  • 野菜・果物の十分な摂取

カリウムは魚、牛乳、野菜、くだもの、豆などに含まれ体内の余分な塩分を排出する手助けをしてくれます。特に生鮮食品に多く含まれるので、生野菜や果物から摂取しやすいです。

※ただし腎疾患、糖尿病のある方は注意が必要です

  • 脂質を減らす

脂質をとりすぎると内臓脂肪として貯蔵しても吸収しきれなかった分が血液中にあふれている状態に!脂質が血管内にたまって血管内径が狭くなってしまいます。

  • 適正体重の維持

BMI25未満が望ましいです。

BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)

術前検査でも計測していますので、気になる方はスタッフに聞いてください。

  • 運動

毎日運動する時間がないという人、ジムに行けなくてもラジオ体操でも効果あります!

  • 節酒

アルコールの習慣的な過剰摂取は血圧が上昇しやすくなります。

  • 禁煙

受動喫煙も含みます。奥様だけでなくご家族の禁煙もお願いします。

  • ストレスをためない

心理的ストレスや過度の肉体的負担などでも血圧は上がります。ご自身のストレス発散方法はありますか?気持ちの切り替え方などご自身にあった解消法いろいろ試してみてください。

高血圧の人の中には、病院での検査時に緊張しやすい白衣高血圧と言われるような方もいらっしゃいます。ぜひ自宅にも血圧計を設置して、毎日計測してください。

高血圧の目安は

診察室血圧

140/90 ㎜Hg 以上

家庭血圧

135/85㎜Hg 以上

24時間自由行動下血圧

130/80㎜Hg 以上

になります。まずは①から⑧の取り組みを意識してみてください。

改善が見られないまたは心配な方は他の原因も考えられるので内科受診をしてくださいね!

 

 

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