幸町IVFクリニック

看護師・助手

鉄欠乏性貧血

2016.06.23

 こんにちは。
梅雨に入り、暑くじめじめした毎日が続いていますが、
皆様はいかがお過ごしでしょうか? 

今回は、貧血の中でも一番多く、全体の7割を占めると言われている
鉄欠乏性貧血についてのお話しです。


 夏になると、暑さによる食欲低下、多量の発汗によるミネラルの
消失などにより、夏バテのような、軽度の貧血が増加します。

また、女性は子宮筋腫や過多月経が貧血の原因になることもあります。

 症状としては、
①疲れやすい、だるい、イライラする 
②立ちくらみ、めまい、頭痛、失神 
③動悸、息切れ などが挙げられます。

 私たちが一日に必要とする鉄分量は、汗や尿などで排泄される
1mgを補えばよいことになりますので1mg/日となります。
しかし、実際には摂取した鉄分の10%しか体内に吸収されないので、
一日に必要な鉄分量は10mg/日となります。
ただし、女性の生理や出血による鉄の損失増加といった状態では、
鉄の収支バランスが崩れて鉄が不足し、その不足分を貯蔵鉄で補う事になります。
この状態が長く続くと貯蔵鉄が枯渇し、鉄欠乏性貧血が起こってしまいます。
この、貯蔵鉄の枯渇を防ぐために、女性の一日に必要な鉄分量は
12mg/日と定められています。

鉄は体内にも蓄えられているため、不足することですぐに貧血症状は現れませんが、
不足してから補充しづらいのも特徴です。

鉄欠乏性貧血は毎日の食生活から鉄分を摂取することで防げます。
ただし、その際は鉄の多い食材を食べるだけでは不十分で、鉄の吸収を助ける
たんぱく質やビタミンCも同時にとることが大切です。
また、赤血球を作るのに欠かせないビタミンB12と葉酸も必要になります。


 また、当院では年一回の術前検査で貧血の有無を検査し、必要な方には
鉄剤のサプリメントを処方しています。
普段コーヒーや緑茶、紅茶など鉄の吸収を阻害するタンニンという成分が
含まれる飲み物を好まれる方は、鉄剤を服用している間は控えるか、
飲む時間をずらすと良いでしょう。

薄着になるこれからの季節、ついダイエットを考えがちですが、
しっかり食べて活動的で楽しい夏を迎えましょう!


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