幸町IVFクリニック

看護師・助手

エストロゲン

2017.02.23

梅の花が満開になり花粉も飛び始め、日ごとに春らしさが増してきた今日この頃、
皆様いかがおすごしでしょうか?

今回はホルモンの中の「エストロゲン」についてのお話です。

エストロゲンは女性のライフサイクルに大きく関わるホルモンで、女性らしい体をつくり、
子宮に作用し、妊娠に備えて子宮の内膜を厚くする働きがよく知られています。
また、その他にも自律神経、感情の動き、骨、皮膚、脳の働きにも大きく関わっており、
月経周期では基礎体温を下げる働きがあります。

エストロゲンには

  1. エストロン(E1)

  2. エストラジオール(E2)

  3. エストリオール(E3)

の三種類がありますが、通常婦人科などで測定するのは②のエストラジオールです。

エストラジオールはE2と表記されることもあり、卵胞の発育と共に産生されるため
「卵胞ホルモン」と呼ばれることもあります。

当院では、採卵周期、移植周期、妊娠中に採血で測定しているホルモンで、
値は月経の周期によって推移します。

卵胞期(月経開始~)には、卵胞の中にある、卵子を取り囲む「顆粒膜細胞」から産生分泌
されるため、E2を測定することにより、間接的に卵胞の成熟度を知ることが出来ます。

卵胞の成熟に伴い徐々に上昇したE2が、排卵前にピークに達し、排卵と共に下降、
排卵が過ぎて一度減少したあと、しばらくある程度の分泌量を保ち、
月経が始まる前に再び減少します。

style=’font-family: “MS ゴシック”; mso-bidi-font-size: 10.5pt; mso-ascii-font-family: Century; mso-hansi-font-family: Century;’>その後は月経が始まる頃から少しずつまた増え始め、排卵直前にピークを迎える、
というサイクルを繰り返します。

月経が近づいた頃に肌荒れが起きやすく、月経後は肌質が回復する傾向にあるのは、
エストロゲンの分泌量が関係しているのです。

排卵後受精卵が着床して妊娠が成立すると、もうひとつの女性ホルモンである
「プロゲステロン」と共にエストロゲンの分泌量も徐々に増えていき、
出産まで分泌し続けます。妊娠を持続させるため、子宮を大きくし、
乳房の中に通っている乳腺を発達させて母乳を作る準備を促すのです。

閉経してエストロゲンの分泌が少なくなると、高脂血症、動脈硬化、骨粗しょう症
のリスクが高まります。

採血データでは、周期に入る前の薬剤の使い方や、卵巣の予備能、卵胞の数など、
個人差が大きいこともあり、どの数値だと正常か異常かは一概には言えませんが、
全周期を通して重要なデータであることは、以上の説明からも
お分かりいただけたかと思います。

ほとんど毎回受診のたびに採血があるのは、体のことを知るためには
欠かせないことなのです。処置室で看護師が温かくお迎えしますので、
何かありましたらご相談ください。

 

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