風疹について
こんにちは。看護師の石原です。
若葉の緑がすがすがしく感じられる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は「風疹」についてお話ししたいと思います。
風疹は去年の夏から流行が続いており、患者の8割が男性、
その中でも特に子供の頃に予防接種の機会が無かった40~50歳代の
感染者が多いといわれています。
風疹の流行で問題なのは、妊婦に感染すると胎児にも感染して、先天性心疾患、難聴、
白内障など、先天性風疹症候群(CRS)と呼ばれる後遺症を残す可能性が高いことです。
先日も、新元号の晴れやかなニュースのかげで、先天性風疹症候群の報告がありました。
今年に入ってから先天性風疹症候群の報告は2例目で、2例とも母親の妊娠中の
風疹罹患歴は不明、1例は、母親の風疹ワクチン接種歴があったとのことです。
(ワクチンの回数、接種年月日、種類は不明)
このように、風疹の予防接種を受けていても、本人の体質や時間経過による免疫の低下
によって、「免疫が出来ていない」「免疫が弱くなっている」可能性があります。
当院では、初診の際に必ず奥様に「風疹の抗体価検査を受けましょう」と
お声掛けをしており、検査の結果によってはワクチン接種をお願いしています。
また、今回の流行を受け、政府は抗体保有率が低い40~47歳(S37.4.2~S54.4.1生まれ)
の男性に向けて、抗体価検査のクーポンを配布し始めました。
(S37.4.2~S47.4.1生まれの方は申請によりクーポンが発行されます)
先天性風疹症候群を予防するためには、これから妊娠の可能性がある女性だけでなく、
配偶者や同僚など近くにいる男性も皆免疫を獲得する必要があります。
是非この機会にご主人だけでなく周囲の方々にも風疹抗体価検査、予防接種を
勧めてみてはいかがでしょうか?
これから生まれるであろう赤ちゃんを先天性風疹症候群から守るため、
老若男女みんなで出来ることがあります。