男性も知っておきたい!プレコンゼミで受ける「ホルモン検査」って何を調べるの?
こんにちは、検査技師の佐藤です。
2024年から始まった東京都のプレコンセプションケア事業ですが、当院は今年度も引き続き検査等助成事業登録医療機関となっています。最近は男性お一人でのご来院も多いので、今回は男性がプレコンセプションケアを活用して受けることができる4つのホルモンについて、それぞれの役割を簡単に解説します。
精子がつくられる仕組みは、脳からの指示(ホルモン)によってコントロールされています。見た目や体調が元気でも、ホルモンバランスの影響で「精子をつくる機能」が低下しているケースがあります。ホルモン値を調べることで、体の内側のコンディションを把握することができます。
1.テストステロン(男性ホルモン)
テストステロンは主に精巣で産生分泌されます。骨格や筋肉量、体毛など男性らしい身体をつくり、FSHと共に精子を形成する、性機能や生殖機能の維持に重要なホルモンです。また、意欲や集中力といった精神面の安定にも深く関わっています。造精・生殖機能だけでなく、男性の心と体の健康に幅広く関係しているホルモンです。
2.LH(黄体形成ホルモン)
脳の下垂体から分泌され、精巣に向けてテストステロンを作るよう指令を出す連絡係のホルモンです。脳からの指令が正しく精巣に届いているか、また精巣側がその指令を受け取る力を持っているかが分かります。
3.FSH(卵胞刺激ホルモン)
LHと同様に脳の下垂体から分泌され、こちらは精巣に向けて精子をつくるよう直接指示を出す司令塔のホルモンです。精子の工場でもある精巣の働き具合をチェックできます。例えば、FSH値が異常に高い場合は、精巣での精子をつくる機能に何らかのトラブルが起きている可能性のサインとなります。
4.プロラクチン
一般的には女性の妊娠授乳期での乳汁分泌に関与するホルモンとして知られていますが、実は男性の体内にも存在しています。数値が高い場合、脳の司令塔(LHやFSH)の働きにブレーキをかけ、テストステロンの分泌を抑制します。その結果、精子の産生が抑えられ、性機能に障害が現れる可能性があります。
男性のホルモンバランスは、加齢のほか、過度のストレスや睡眠不足、生活習慣の乱れなどによっても影響を受けます。体の内側の状態を、採血という簡単な方法で数値化できるのがプレコンのホルモン検査の大きなメリットです。
東京都の助成制度などを上手に活用しながら、将来の健康管理の一環として自分の身体を客観的に知るきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
それでは今回はこの辺で。
監修医師紹介
幸町IVFクリニック 院長 雀部 豊
医学博士、産婦人科専門医、生殖医療専門医、臨床遺伝専門医
1989年東邦大学医学部卒業、1993年同大学院修了。
大学院時代は、生殖医学専門の教授に師事し、胚の着床前診断(現在の着床前遺伝学的検査PGT)の研究を行う。以降、生殖医学を専門に診療・研究を従事。2011年、東京都府中市に幸町IVFクリニックを開設、同クリニック院長。一般不妊治療から生殖補助医療、着床前遺伝学的検査(PGT-A/SR)まで幅広く診療を行っている。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。
