幸町IVFクリニック

培養室

不妊治療スタート・・?いつから?

2025.02.20

培養室・大日方です。

 

不妊治療の保険適応が始まって

そろそろ3年が経とうとしています。

 

そのおかげか、

不妊治療の認知度が上がり、

治療を選択しやすくなったのではないでしょうか。

 

ですが、

実際にご自身が

“妊娠しやすいのか、そうでないのか”

 

意識したことはありますか?

 

“なんとなく気にはなっているけれど、

不妊治療が自分にとってどれほど必要なものなのか分からない”

 

という方も少なくはないと思います。

 

不妊症の定義は、

『挙児を希望するカップルが一定期間(一般的に1年間)避妊することなく

通常の性交を行っているにも関わらず、妊娠の成立をみない場合』

とされます。

 

しかし、

不妊治療を開始するために絶対に必要な条件はありません。

1年の期間もあくまで目安であって

必ず1年間の不妊期間が必要ということではありません。

 

では

受診するのはどんな時か?

 

それは・・・

 

ご自身が

妊娠したいと思ったとき  です。

 

 

不妊症の原因はさまざまですが、

いわゆる不妊治療の一般的な検査を行って

 

原因が判明する→治療する→治る→必ず妊娠する

 

という簡単な構図にはほとんどなりません。

 

例えば、胃腸炎などでは

症状→受診・検査

→原因判明→→原因の菌やウィルスを薬で治療→完治

 

と、原因がはっきりしていて

治療を行えば、ほぼ完治します。

 

それに比べ不妊治療は、ほかの病気と異なり、

治療経過が複雑です。

 

上の図のように、

患者さん個々の状況によりさまざまなルートがあります。

 

受診・検査をしたのち、

 

・原因が判明し、完治したことで妊娠成立した場合

 

・原因が判明し、完治しても妊娠不成立→IUI・ARTへ進む場合

・原因が判明したけれど、原因の治療をせずに

または、治療ができないためにIUIやARTへ進んだ場合

さらに

検査をすることで、原因がはっきりすることもあれば

検査で異常がなくとも妊娠に至らない場合も多くあります。

 

その場合はIUIやARTの治療へ進んでいきます

 

 

はっきりとした症状が現れない、

様々な要因が複雑に存在する、

その結果、妊娠に至らないのが不妊症であり、

妊娠を目指して治療をしながら、

妊娠に至らない原因を探っていくのも不妊治療の特徴です。

 

以下の事項に心当たりはありませんか?

  • 月経不順である・・・生理の周期が長いまたは短い、そもそも生理があまり来ない
  • 生理が重い・・・・・経血量が多い、生理痛がひどい
  • 子宮内膜症を指摘されたことがある
  • 子宮筋腫を指摘されたことがある
  • クラミジア感染症を指摘されたことがある
  • 基礎体温が二相性にならない
  • 年齢が35歳以上である
  • 高熱を出したことがある(男性)
  •  

1つでも当てはまっている方は、

妊娠しづらい可能性があり、

現在妊娠を希望しているなら

早めの専門病院受診をお勧めします。

 

もちろん病院を受診するか否かの選択は個人の自由です。

ですが、現実として生殖年齢にはどうしても限界が存在します。

 

不妊治療、高度生殖医療でさえも

100%妊娠に至る治療ではないことも踏まえ、

少しでもその可能性を拡げるために

自身の状況を理解することはとても大切です。

 

当院では、現在

一般不妊治療を希望の方の初診も受け付けております。

迷いがあるならまず相談だけでも・・

 

ひとりでも多くの方の希望が叶いますよう、

私たちもできる限りのお手伝いをしたいと考えています。

お気軽にご相談ください。

 

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監修医師紹介

院長 雀部 豊

幸町IVFクリニック 院長 雀部 豊

医学博士、産婦人科専門医、生殖医療専門医、臨床遺伝専門医
1989年東邦大学医学部卒業、1993年同大学院修了。
大学院時代は、生殖医学専門の教授に師事し、胚の着床前診断(現在の着床前遺伝学的検査PGT)の研究を行う。以降、生殖医学を専門に診療・研究を従事。2011年、東京都府中市に幸町IVFクリニックを開設、同クリニック院長。一般不妊治療から生殖補助医療、着床前遺伝学的検査(PGT-A/SR)まで幅広く診療を行っている。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。

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