幸町IVFクリニック

看護師・助手

葉酸

2026.08.11

蝉の声が賑やかな季節になりました。連日の酷暑が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?暑さによる疲れも出やすい時期ですので、どうぞ無理をなさらず、こまめな水分補給と休息を心がけてお過ごしください。

 

今回は大切な栄養素「葉酸」についてお話します。

 

  • 葉酸ってどんな栄養素?

 葉酸はビタミンB群に属する水溶性のビタミンで、細胞の増殖・発育やDNAの合成を助ける栄養素です。また、ホモシステイン(胚発育障害や早産・流産のリスク上昇に関与する悪玉アミノ酸)の濃度を低くします。

妊娠初期には赤ちゃんの脳や脊髄のもととなる「神経管」が作られます。この時期に葉酸が不足すると、二分脊椎症や無脳症などの神経管閉鎖障害という先天性疾患のリスクが高まることが知られています。神経管は妊娠6週ごろまでに形成されるため、妊娠に気付いたころにはすでに重要な時期を迎えていることも少なくありません。そのため、妊娠を希望する段階から葉酸を摂取することが大切です。

 

  • 神経管閉鎖障害とは?

妊娠初期(妊娠4週から12週目)におこる胎児の先天異常で、脳や脊髄のもととなる神経管がうまく作られず、管のかたちにならなかったためにおこる障害です。

 

  • 葉酸欠乏を引き起こす薬剤があります。

一部の薬剤には葉酸不足を引き起こす可能性があるものがあります。抗てんかん薬や潰瘍性大腸炎の治療に使われる薬は葉酸の吸収を低下させます。

 

  • 不妊治療中から葉酸を飲む理由

不妊治療では、いつ妊娠してもよい身体づくりが大切です。

葉酸をあらかじめ十分に摂取しておくことで、妊娠成立後の赤ちゃんの発育をサポートできます。また、葉酸は赤血球の形成にもかかわるため、妊娠中のお母さんの健康維持にも役立ちます。

 

  • どのくらい摂ればいいの?

食事から葉酸を摂ることも大切ですが、妊娠を希望する女性には、通常の食事に加えて葉酸400μgをサプリメントなどから摂取することが推奨されています。

緑黄色野菜や枝豆、ブロッコリー、ほうれん草、納豆などにも葉酸は含まれていますが、加熱によって失われやすいため、食事だけで必要量を毎日満たすことは簡単ではありません。

また、食品中の葉酸は、そのままでは腸で吸収されず、モノグルタミン酸型葉酸という形態に分解され、取り込まれるようになります。そのため、食品中の葉酸は約50%程度しか吸収されず、利用効率が低くなります。

 

サプリメントを活用しながら必要な栄養素を上手に摂っていきましょう。

 

 

監修医師紹介

院長 雀部 豊

幸町IVFクリニック 院長 雀部 豊

医学博士、産婦人科専門医、生殖医療専門医、臨床遺伝専門医
1989年東邦大学医学部卒業、1993年同大学院修了。
大学院時代は、生殖医学専門の教授に師事し、胚の着床前診断(現在の着床前遺伝学的検査PGT)の研究を行う。以降、生殖医学を専門に診療・研究を従事。2011年、東京都府中市に幸町IVFクリニックを開設、同クリニック院長。一般不妊治療から生殖補助医療、着床前遺伝学的検査(PGT-A/SR)まで幅広く診療を行っている。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。

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