理想の睡眠時間
少しづつ温かい日が増えてきましたね。
春眠暁を覚えず… お布団から出るのが辛い時期は過ぎましたが、今はうっかり寝過ごした…という時期かもしれませんね。
睡眠は我々生き物にとって大事な休養行動です。
短い睡眠時間や不眠は、肥満、高血圧、耐糖能障害、循環器疾患のリスクを高めることが報告されています。また睡眠不足により心の病気や交通事故、アルツハイマー型の認知症の発症リスクを高めるとも言われています。
不妊治療に関しても関連があることは当院の院長のブログでも紹介している通りです。
ではどれくらい眠ればいいの?
とおっしゃる方もいるかもしれません。
経済協力開発機構(OEDC)が 2021年発表したデータによると、日本人の睡眠時間は1日あたり7時間22分とデータが報告された33カ国の中で最も短かったそうです。
一番長い南アフリカは9時間13分、世界平均でも8時間28分とのことなので日本人はいかに少ないかがわかりますね(*_*)
でも実際はどうでしょう?この短いと言われている睡眠時間よりもっと短い方も多いのではないでしょうか?
理想の睡眠時間…これは性別や年代、個人差も大きく適切な睡眠時間は一人ひとり異なります。6時間でもしっかり休めた!と感じるのであればそれはその人の理想の睡眠時間です。逆に休みの日に寝溜めしようと10時間寝たのにかえって体がだるく全然疲れが取れない!なんてことありますよね?それはその人にとっては寝過ぎになり、体には良くないことになります。以前テレビ番組で睡眠負債という言葉を聞いたことがありますが、寝溜めではこの睡眠負債は解消できていないのです。
厚生労働省から出されている健康づくりのための睡眠ガイド2023によると
成人において6〜8時間が適性睡眠時間と考えられているようです。
また睡眠時間だけでなく睡眠休養感(睡眠で休養が取れている感覚)を向上させることも重要だとあります。ポイントなど記載されていますので参考にしてみてください。
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001222161.pdf
時々皆様との会話の中で、眠れない、寝つきが悪いなどのお話を聞くことがあります。
睡眠の記録をとっておくと、どのような条件だとご自身の満足した睡眠が得れたのかが見えてくると思います。ちなみに私が睡眠休養感の悪かったと感じた日は、運動不足と、(私にとっては)15:00以降のカフェイン摂取、携帯使用時間の多い日でした。特にお天気が悪いとこの条件が重なりやすいので気をつけようと思っています。また中途覚醒が多いと感じた時は寝室や寝具の温度調整が上手くいっていなかったり、夕食の時間が遅くなったり食べたものにも影響を感じました。そのまま眠れなくなってしまったらそんな日もある、と割り切って朝活しています。その分、その日の夜は早く眠くなりますよ(^ ^)
皆さんもご自身にあった方法を見つけ、ご自身の満足する睡眠方法を手に入れてくださいね!
監修医師紹介

幸町IVFクリニック 院長 雀部 豊
医学博士、産婦人科専門医、生殖医療専門医、臨床遺伝専門医
1989年東邦大学医学部卒業、1993年同大学院修了。
大学院時代は、生殖医学専門の教授に師事し、胚の着床前診断(現在の着床前遺伝学的検査PGT)の研究を行う。以降、生殖医学を専門に診療・研究を従事。2011年、東京都府中市に幸町IVFクリニックを開設、同クリニック院長。一般不妊治療から生殖補助医療、着床前遺伝学的検査(PGT-A/SR)まで幅広く診療を行っている。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的な施術や商品等を推奨しているものではございません。